北海道専門看護師の会による研修会 「事例研究と質的統合法(KJ法)」で講師をさせていただきました。この会は、地域、在宅、家族、母性、小児領域、各分野の専門看護師が学習会などを月2回開いて、事例検討会をしたり、研究の話をしたり、認定試験や更新の支援をしたりしているそうです。その学習会の1つとして、表記のテーマで講義をさせてもらいました。
参加者は9名で、専門看護師としてのご経験は、5年以上の方が4名と最も多く、1年未満の方も認定試験取得前の方もおられました。講義の主な内容としては、「事例研究」についての基礎的知識、その重要性と最近の動向などです。加えて、私が院内研究で支援している事例研究の実例の紹介をしました。後半は、質的統合法(KJ法)の基礎的な知識についてお話ししました。専門看護師の方々は、大学院修士課程を修了されて研究の基礎的な知識は持っておられますので、看護実践のエキスパートの立場からの事例研究の実施、さらには周りの看護師の方にも事例研究を推進して下さることを願っています。
参加者から以下のような感想をいただきました
- 事例研究の講義を聴講し、あまり堅苦しく考えず、まずはやってみようという楽しい気持ちになりました。
- 事例研究の可能性について、認識を新たにしました。小さな実践事例でもまとめていきたい。
- これまでKJ法という言葉のみ知っておりましたが、今回の研修会を通し、その内容を知ることができました。専門看護師には6つの役割があり、その一つに「研究」があります。今回の研修を通し、重要な役割の一つである「実践」にもつながる有益な方法であると考えました。
- 事例研究を再度学習していましたので、とても興味深く聞かせていただきました。
- KJ法は以前から聞いて知っていましたが、研修等を受けたことがなかったので、大変興味深く勉強になりました。今後研究に応用できたらと思います。
- 今回の講義を受けて、コンサルテーションをしている医療機関の看護部(看護部長)にもお伝えし、専門看護師として、研究者として支援するための具体的なイメージを持つことができました。
- 先生が日頃の看護を言語化する大切さ、実践知を理論に埋もれさせないようにありのまま表現していくことが大切であることを伝えてくれたので力が湧いた。事例研究を一つでも丁寧に進め、周りに良い影響を与えるように活動を進めていきたい。
- 大変専門的な内容を分かりやすくご教示いただきました
- 修士論文は、複数事例検討だったので、その時のことを思い出しながら学ばせていただきました。