Z-kangoken Club の初企画としてオンラインによる研修会を開催しました。鳥取看護大学 教授 荒川満枝先生によるご講演『新型コロナウイルス感染症への対応~根拠に基づいた対応と、応用力を身につける~』の後、参加者による討議を行いました。25名の参加があり、そのほとんどが訪問看護事業所に従事されている看護師の方(80%)で、その他は教育機関、病院の方でした。
荒川先生は、ウイルスやワクチンのことを専門的に研究されており、看護職としては貴重な先生です。大学では感染看護学、看護病態学、国際看護学をご専門とされ、現在、鳥取県の新型コロナウイルス感染対策委員としても大変活躍されています。講演では、パワーポイントを用いながらCOVID-19 について、ウイルスの特徴と感染の発症、治療薬や最新の動向に至るまで、根拠やデータを示しながら、分かりやすく説明して下さいました。特に、エンベロープとスパイクを持ったウイルスの増殖の仕方や、飛沫と飛沫核について、ワクチンの仕組み、サージカルマスク着用の有効性など、具体的なイメージがつく解説でした。討議では、訪問看護師が感染源にならないための防護具、利用者に感染リスクを減らすための家族への対応などの話題が出され、情報交換の場となりました。
参加者から以下のような感想をいただきました
- 感染に対する知識が浅かったので、感染予防の根拠を知ることができ、今後、患者・家族への指導に役に立つと思います。
- 大変わかりやすく、そのまま利用者・ご家族様へ根拠ある説明ができることが活用できる内容でした。また、少しずつ疑問となっていたことがすっきり整理できました。
- 訪問看護場面での対応も具体的に説明してくださったので、明日からすぐに実践できると思います。
- 根拠に基づいて、感染経路を断つことが訪問看護では求められるし、訪問看護でご自宅に訪問している時間以外での予防方法などを家族単位で伝えていく役割を担っていると感じました。
- ワクチンについて、不確実な情報のメールも出回って怖がるスタッフもいますが、本日の講義を聞いて必要性がとてもよくわかりました。
- とてもわかりやすい内容で、現在当事業所で実施している感染対策の見直しもできる機会ともなりました。
- 生物学的なことが一から学べたのが良かった。
- とても分かりやすい説明で、改めてウイルスの賢さに驚きと変に感銘を受けました。
- 荒川先生の表現が分かりやすかったです。ウイルスが細胞内で増えていく様子がとても分かりました。根拠を知るということは、難しい言葉ではなく分かりやすく自分なりの言葉、日常生活に近い言葉で理解することなので、それによって応用がきいたり、スタッフや利用者、他職種に説明ができるようになったりすると思いました。
- とても理解しやすく、曖昧になっていた知識やはじめて知りえたことなど興味深く聞かせていただきました。医療職として今日の講義内容を基に、実習指導などに生かしていきたいと思いました。
- あっという間の90分でした。細胞やウイルスを「この子」と表現される先生は、きっとこれらに深い愛情をもって研究されていると感じました。 今後は変異株での第4波が押し寄せてきそうです。ご講義の内容をもとに周囲に伝えていきたいと思います。
- 今回、感染予防対策のポイントを再度理解できたのでしっかり取り組んで行き、利用者の方にも説明して協力してもらいたいと思います。
- 感染拡大は続いており私たち現場でも緊張感をもって仕事をしています。改めて基本的な感染対策が重要だということと、自分の健康管理が大事だと感じました。アンテナを高く持ちタイムリーな対応ができるようにしていきたいと思います。