活動報告

「オンラインによる質的統合法(KJ法)スーパーバイズの実施報告」
日時:2020年4月20日(土)・24日(金)
場所:オンライン(Zoomミーティングによる)

質的統合法(KJ法)を用いた研究の分析スーパーバイズの依頼を受け、Zoomミーティングを活用して実施しました。依頼者の方は、初心者研修を受けていましたが、実際に研究で用いるのは初めてとのことでした。対面での指導は、新型コロナウィルス感染拡大が懸念される現状ではできないと考えました。しかし、メールの指導だけでは、うまく伝わらないこともあるため、オンラインの場を活用することにしました。


Zoomミーティングは、まだ始めたばかりで慣れていなかったのですが、依頼者が面識のある方だったので不慣れな点を了承してもらった上で、Zoomミーティングのさまざまな機能を試しながら実施してみました。研究やデータに関する資料は、あらかじめメールで送ってもらい、分析の進行具合をこちらが理解した上で、データの切片化とグループ編成の1段目について助言しました。


音声のトラブルもなく、普通に会話しているようにやり取りができました。何よりもやりやすかったのが、パソコンの画面を共有できることでした。事前に送ってもらっていた資料(Excelの中に記載されたラベル)を画面上で開いて、表札ラベルの表現などについて、細かく助言できました。メールなど文字だけの指導では、このラベルは○、このラベルは再検討など、はっきりしたコメントは伝えられるのですが、細かなニュアンスまでは伝えにくいことが欠点でした。しかしオンラインでは、1つの表札ラベルについて、この部分まではよくできているけど、この表現をもっとこうした方がよいなど、かなり細かな点を画面で示しながら伝えることができます。質的統合法(KJ法)の分析は、集中力や根気がいる大変な作業です。できるだけ分析する方の意欲が下がらないように、上手く統合できている箇所は認め、そうでない箇所はヒントを伝えながら支援できればと思っています。丁寧な分析をすれば、よい研究成果に繋がるからです。


また、今回は試行ということもあり、依頼者の共同研究者の方にもZoomミーティングに参加してもらう時間をつくり、3名で討議してみました。ちょうど共同研究者の方が、空間配置図を考案中だったので、それを写真で送ってもらい、画面で一緒に見ながら討議することができました。


依頼者の方とその共同研究者の方からは、「分析について、直接、話しながら相談できるのでよかった」「データを見ながら、指導を受けることができて理解しやすかった」「同じデータを複数で共有することでとてもよくわかった」といった感想をいただきました。


今回、試行のような形でオンライン(Zoomミーティング)による質的統合法(KJ法)のスーパーバイズをしてみましたが、今後は、この事業に限らず、さまざまな研修もオンラインで実施していこうと思います。




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