この度、宮崎県が主催する主任介護支援専門員リーダー養成研修(宮崎県介護支援専門員スキルアップ事業)の「地域診断について」「地域づくりのためのアクションプラン」の講師をお引受けしました。この事業は、「主任介護支援専門員のリーダーが、地域包括ケアシステムの構築に向けての本来の役割を実践し、その実践を通して地域の主任介護支援専門員が地域づくりのコーディネーター役として活躍すること」を目的とし、その中で「地域診断」を組み込んだプログラムになっており、他地域ではあまり見られない先駆的な取組みであることに魅かれました。
地域診断(地域アセスメント)は、保健師の基礎教育では多くなされていますが、介護支援専門員を対象とした報告はあまりなく、学生対象の方法論を用いつつ、コミュニティソーシャルワークの視点を踏まえて講義案を組み立てました。具体的には、予定された講義(2019.12.13)の時間に『コミュニテイーアズパートナーモデル』を用いながら、その考え方や演習に用いる様式の説明を行い、実際の地域診断を紹介したり、用紙の記入例を示したりしました。
受講者の方は、宮崎市、都城市、延岡市の3市から推薦などで厳選された24名の主任介護支援専門員の方々でした。限られた時間での演習でしたが、元々能力の高い受講生ばかりでしたので、既存資料やホームページ、統計データなどにアクセスし、熱心に取り組んでおられました。地域診断は、地域アセスメントとも呼ばれ、「地域全体を総合的・多角的にアセスメントし、地域課題を明確にして、解決策を検討すること」です。今回の限られた時間の演習だけでは総合的・多角的なアセスメントはできないため、演習で再確認した各地域の特徴を元に、アクションプランの中に更なるアセスメントの実行計画などを入れてもらうようにしました。
研修最終日(2019.12.16)の午後からは各市に分かれてアクションプランの発表会が行われました。地域包括支援センターなど各地域の行政関係者の方々の同席もある中で受講者の方は、地域診断の学習成果を活かしたアクションプランを各自発表しておられました。この研修は3か年計画の予定で、次年度に中間評価(フォローアップ)を行い、最終年には成果発表が予定されています。このような先駆的な研修に一緒に携わることができ、宮崎県の地域包括ケアの推進力となる方々との出会いに感謝するばかりです。
研修後には、受講生の方から以下のような感想をいただきました